やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第一日 強風の晩
- 2021/01/26
- 22:20
＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ─ ─ ─ －－－
＿ _,
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
…………。 |ハ |（●） （●） / / ,/ﾚ′
`| ヽ 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/
l 7Eニ::ィ1│
'ｲ／ヽ::::｀l┘
i´￣ ｀|::::|
j| |::::|
＿ _,
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ | ﾁﾗ
…………。 |ハ |（● ） （● ） / / ,/ﾚ′
`| ヽ 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/
l 7Eニ::ィ1│
'ｲ／ヽ::::｀l┘
i´￣ ｀|::::|
j| |::::|
.
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ）
.| （__人） …………。
| rつ
.| (（三）
ヽ ( <
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ー） ）
.| （__人） …………。
| rつ
.| (（三）
ヽ ( <
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （●） （●） ＼
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （●） （●） ＼
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
ガタン
.
l /
／￣￣＼ ′／
／ _ノ ヽ
| （ ●） ）
| （__人）
| ｀ ⌒ﾉ
| r-‐､
ヽ （（三）
ヽ } 〈
〉 ,ｨ⌒ｧ ヽ
（ .＼／ 人＿_）
ﾄ､ ／|
|...＼_／ |
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ―
／ （ ●） （●）' ｽﾀｽﾀ
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
／ ー‐ '
､_ ＿
ｨ-‐ ` Y ＜＿＿
＿≦―'´＿＿ _二z<＿
＞ヾ ￣, -‐ ´￣｀┴＜
＜戈､ Y / ＼
>{ / l, ､ , ,l_ ､ ヽ
| ゝ{ l｀寸寸T ハT7 } ,､ l
∨ヾﾊ ∨ゝ （●） （●）|ハ|
ヾi∨| u , |´
ヽT､,_ ― _ ノ
| lヽ::ニヨ7l
└l´:::／ヽ |`
ｶﾞﾁｬ
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （ ●） （ ●） ＼
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
ｶﾞﾁｬ
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
.
＿＿＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／／ ｀ヽ /´ ｀ヽ ＼ ケーキ、持ってきたお。
／ | ● l l ● ） ヽ お湯も今沸かしてる。
| ヽ __ノ ヽ_ _ノ |
| （ i ） |
.､.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ ＾ ‐ー ／
ﾁｬｯ ノi ' ＼ 一ｰ ／
（ .::ｉ ／ ＼
) .:::::. ／ ＼
（ .:.::ｊ(O)
＼∠二二{
/| ｜
￣￣｀ヽ |
.￣｀ヽ { ├-
￣｀ヽ. }'― ' /
.
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;( ｽｰ...ﾊﾟｰ......
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （─） （─ /;;／
| （__人__） l;;,´| 懺悔？神父ならうちの学校にもいるお。
./ ∩ ノ)━・'／ 話したいなら本職に頼め。喜んで聞いてくれるお。
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （●） （─ /;;／
| （__人__） l;;,´| やる夫はご免だお。
./ ∩ ノ)━・'／ 嫌な話は聞きたくない。
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
.
､_ ＿
ｨ-‐ ` Y ＜＿＿
＿≦―'´＿＿ _二z<＿
＞ヾ ￣, -‐ ´￣｀┴＜
＜戈､ Y / ＼
>{ / l, ､ , ,l_ ､ ヽ
| ゝ{ l｀寸寸T ハT7 } ,､ l
∨ヾﾊ ∨ゝ （●） （●）|ハ|
ヾi∨|u , |´
ヽT､,_ ― _ ノ ／￣￣＼
| lヽ::ニヨ7l ／ ヽ､_ ＼
└l´:::／ヽ |` （―）（― ） |
（__人__） |
（｀⌒ ´ u |
.ｌ^l^lｎ |
.ヽ L ﾉ
ゝ ﾉ ノ
／ / ヽ
／ / |
￣￣ ＼
＼
＼
へ ＼
＿＼ ＼
/´ ,..:::::::::::.ヽ ヽ ＼
,' ,;:::::::::::::::::::', ', ＼ 駄目なんです――。
{ {::::::::::::::::::::::} ｝ ＼ 教会とか礼拝堂とか、神父とか、
'、 ヽ::::::::::::::／ / ＼ ああいう雰囲気がすごく苦手なんですよ、僕。
￣ |
|
| あそこにいるだけで無性に責められてる気持ちになる。
＿＿＿｜ 全く許してくれそうにない、あの雰囲気じゃ駄目なんです。
丶: : : : ／
ヽ:／
／.:￣￣￣￣￣＼
／: : : ＼
／: : : ＿ ＿ ＼
／: : : : ´ , ｀ ´ ｀ ＼
: : : : :／´ ｀ヽ r´ ｀ヽ. ＼ でも、もう自分の中にしまっておけない。
: : : ::（ f;;;;j l, l f;;;;j ） l 話したくて仕方ないんです。
: : : : ヽ_ ｀ _ノ ヽ_ ´_ ノ;;::: |
: : : : : : ´"''" ' "''"´ l
: : : : : : . . ` ／
＼: : : : : : :. ー -- - - ／
／ヽ: : : : : : : : : : : イ＼
: : : : : : : : : :.｀`ｰ- -‐'"´ ＼
: : : : . : : . : : . ＼
.
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （●） （─ /;;／
| （__人__） l;;,´| ……なるほどね。
./ ∩ ノ)━・'／ ピストル構えてやってきたのは、人生相談のためかお。
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
ま、まあまあ、いいじゃないか。 （⌒）（⌒ ） |
聞いてやろうぜ。懺悔したいってんならさ。 （__人__） u |
（｀⌒ ´ |
そんなヤバイ話なのか？ . { |
聞いた後で警察に知らせるか迷うような話じゃないよな？ { ﾉ
mｍ ヽ ノ
（⊂ ￣￣￣ ヽ
￣￣￣| |
.
／.:￣￣￣￣￣＼
／: : : ＼
／: : : ＿ ＿ ＼
／: : : : ´ , ｀ ´ ｀ ＼
: : : : :／´ ｀ヽ r´ ｀ヽ. ＼
: : : ::（ f;;;;j l, l f;;;;j ） l
: : : : ヽ_ ｀ _ノ ヽ_ ´_ ノ;;::: |
: : : : : : ´"''" ' "''"´ l
: : : : : : . . ` ／
＼: : : : : : :. ー -- - - ／
／ヽ: : : : : : : : : : : イ＼
: : : : : : : : : :.｀`ｰ- -‐'"´ ＼
: : : : . : : . : : . ＼
.
＿ _,
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }< 何その反応怖い。
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ | まさかたった今殺ってきちゃったとか言い出さないでよ。
|ハ |（三） （三） / / ,/ﾚ′
`| ヽ u 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/
l 7Eニ::ィ1│
'ｲ／ヽ::::｀l┘
＿＿＿＿
／ ＼
＿ﾉ ー ＼
うーん……。 （ ●） （ ●） ＼
| ' |
＼ ￣` ／
/ ヽ
/
.
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （─） （─ /;;／
| （__人__） l;;,´|
./ ∩ ノ)━・'／
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
（ (
) ）
,.、 / ／
＿＿＿_ .| |l l ,´
／ ノ ヽ ＼ ＿-､i::| |ニニii '
／（ ー） （ー） ＼ /,‐ヽヽ`､||
／ （__人__） ＼ （ .〉〉/
| ) ( | ／ ノ
＼ `ー´､ ／ ／
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （●） （─ /;;／ ま、いいお。
| （__人__） l;;,´| 聖夜に相応しく、ご希望通りに懺悔大会といこうじゃないかお。
./ ∩ ノ)━・'／
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
.
＿＿＿
／ ＼ r‐ ' _ノ
／:::::::::::::::: ＼ ＿ ) (_
／:::::::::::::::: ＼ （⊂ﾆﾆ⊃) ただし、繰り返すけどやる夫は神父じゃない。
|:::::::::::::::::::::::: | ｀二⊃ﾉ 迂闊に地雷踏んで重荷を背負わされるのは勘弁だお。
＼:::::::::::::::: ／ （( ￣
r'ﾆﾆヽ._＼. ／ ;; だから一つ、ルールを決めようや。
r':ﾆニ:_`ｰ三`: :く._ [l、
／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞ ／,ｨつ
. /: : : : : : : : / : : : ヽ＼ ,∠∠Z'_つ
| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ. / .r─-'-っ
. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l / ）:::厂
.
` ﾊﾟﾝｯ
＼ ,,_人､ノヽ
,ｒ‐丶 )ヽ （ ／⌒〉
丶 ＼ - ＜ ＞─ / /
ヽ ヽ ) て / /
} ヽ ／^⌒`Y´^＼ 丿 厂＼
、_ ／ﾉレｰ‐-､＼ レ- '⌒ヽ__ ヽ
´ ／´{ ｀ヽV_ _ ／ _,. イへ＼ ＼
∧0 ﾉヽr─-､___）一´- ､／ ） (⌒＞‐イ _∠´ /ｌ /! ＼ ＼
{. ﾊ | {、_ ＿_＿_) ／ (⌒( __｀二´-‐┬' ７/ｌ | ハ ヽ
ヽ､ハ ＼￣￣ - '´ ／ .＼ ￣ヽ、 _, ／ /∧リ-－ 〉 〉
、 〈 ｀＞‐-｀ニ＞─＜ ＼,＿ ￣ 丿_∠´ 厂丶 / /
.
／: ￣￣￣￣￣￣ ＼
／: : : : ＼
／: : : : : : ＼
／: : : : : : : :.. ＼
.l : : : : : : : : ＿ ノ゛,, ;、､､ '⌒ゝ､ l お互いの身を守るための、ルールを一つ。
| : : : : : ::;;（ ● ）::::ﾉヽ::::::（ ● ）;;::: |
.l : : : : : : : ´"''", "''"´ l
＼: : : : : : . . （ j ） ／ それに従えお。
＼: : : : : : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ ／
_ノ＞'´小、 `ー―'´,),. /＼イ
＿,.二ﾆ-‐フ´ ／ ／!| ＼ ｀ ｰ --‐ , ｲl､ 丶、ト､__
,ｒ‐＜´ ／ ' /´ |ｊ ヽ、 __／ ' ﾊl、 ヽ ｀丶、 ／⌒〉
ノﾊ ＼ ／ ／ jl| ,' ｊゝｨ厂 ′/ｌ∧ ＼ ＼/ /
∧丶ヽ V / /ﾘ ; /⌒ｌ| ; / / ﾍ ヽ / /、
l l､ 、 } ヽ / ﾊﾉノ ／ ∧ ,' / / ﾊ ＼丿 厂＼
、_}／ﾉレｰ‐-､＼ / 、 |/'´ ／ ﾝ=c'､{ヽl ' / / }、 レ- '⌒ヽ__ ヽ
´ ／´{ ｀ヽV___､＞－-､ く /７个i/ ﾍ.0/ / ハ ／ _,. イへ＼ ＼
∧0 ﾉヽr─-､___）一´- ､／ ） ∨ / / jｌ ∨/=-、 (⌒＞‐イ _∠´ /ｌ /! ＼ ＼
{. ﾊ | {、_ ＿_＿_) ／ ／ / | / ＼ (⌒( __｀二´-‐┬' ７/ｌ | ハ ヽ
.
＿＿＿
／ ＼
……ルール？ ／ ノ ヽ ＼
／ （●） （●） ＼
| ´ |
＼ ⌒ ／
ノ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ そう。難しいことは言わねーお。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／ 一つだけ、嘘を混ぜてくれればそれでいい。
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ お前ならこれで理解できるお？
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
.
／￣￣￣＼
／ ＼
／ ─ ─ ヽ
| （●） （●） |
＼ ∩__'__/777 ／
／ （丶＿//// ＼
＿＿＿_
／ ＼
なるほど。 ／ - - ＼
面白いですね、ソレ！ ／ （●） （一） ＼
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
＼ “ ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
.
､_ ＿
ｨ-‐ ` Y ＜＿＿
＿≦―'´＿＿ _二z<＿
＞ヾ ￣, -‐ ´￣｀┴＜
＜戈､ Y / ＼
>{ / l, ､ , ,l_ ､ ヽ なにがなるほどなの？
| ゝ{ l｀寸寸T ハT7 } ,､ l
∨ヾﾊ ∨ゝ （●） （●）|ハ|
ヾi∨| , |´
ヽT､,_ σ _ ノ ／￣￣＼
| lヽ::ニヨ7l __ノ ヽ､,_ ＼
└l´:::／ヽ |` （●）（● ） |
（__人___） |
| |
| |
ヽ .ｲ_
ようするに、もしほんとにヤバイ話を聞かされても、 __「ヽｰ'ーｰ"／ L
どれか嘘だと思って聞けばいいってことだろ。 _, ､ -― ''":::＼:::￣￣::::／::::::ヽ、
/;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀'ｰ､
作り話だと思ってれば責任も感じないで済む。 / r二＼;;;:::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
i ;;;::::::::＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'､:::: !
/;;;;;:::::::::::::У￣＼ｰ, :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i:::::: |
l ;;;;;::::::::::::/／￣}<r´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |:::::: |
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ それじゃ、コーヒー淹れてくるから
| （__人__） | その間に話す事まとめとけお。
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
.
▼ 第一日 ━━━━━━━━━━┓
┃ 強風の晩. ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━┛
☆
人
ノ::oゝ
ノ;;;;; ゝ
ﾉ::o;;::｡ゝ ＿＿旦＿
ノ.: ::◎;::::ゝ ∠二二二／＼
ノ..＆, ,.....].ゝ""_~_~_~_~_~_（三三三三()三()
/~,へﾆﾆﾆﾆ7 「从erry .Ⅹ’mas |三三()三()ヽ
. !<介> ,ヘ .,ヘー―,ヘ―‐.,ヘ┘ ,ヘ .<介> i
. |ヽ。.,,_ <介> <介> <ｲﾄ> <介> <介> ,_,,。ィ
| ~~"""'''''''''ー―-゛-"-――'''''''"""~~ : :|
| ::|
人 | ::| 人
,.(::0::)‐| ::|‐(::0::)-､
ヽ＿＿ ヽ。,, _,,。ィ ＿＿_ ノ
/ 人"''''''''ー―-――――''''' 人 "´ ＼
（＿ イ ,(::0::) へ 人 .へ (::0::) ﾄ 、＿ノ
ヽ。 ＿／ .＼ (::0::) ./ ＼＿ _ノ
￣ .ヽ、_ _.／ .￣
.
ｺﾄ
＿＿＿ ,. -‐- ..＿_
r──￣￣￣ ￣￣￣──＿＿ _,. -=彡‐ '´￣´ ￣ ｀ ─
∠´ ヽ /ﾆ´- ´ ＿__.
|-、 ＿ イｰ--‐=ﾆノ ＼
| `丶──--＿＿＿＿＿＿--──￣ ﾉ'､ ｀￣｀ヽj＿__ ｀丶..＿__
ヽ | （ゝ-──' ‐'｀)
ヽ | ｀ヽ‐----─ '´｀）'"ﾉ ,.--
,.,,ヽ | ／ゝ-r- ..___.,／,／─--‐'"
,,, ,,--''´r'ヽ ノ ／／ ヽ-─--'′
, .‐'´ -:'"゛ ＼ ／／／ `''ｰ-､
r' r' . : ::. ヽ , ＜二／''ｰ-､ ヽ、
（ lヽ､ . : :: ｀－-＿＿＿＿＿-－´:::ｊ ﾉ )
ヽ、 ヽ、 `''ー－、 ,,,,,,/,--‐'''´ ,.-'´
`''ｰ-､, 冖ｰ--､,l_ /`''ー'`''`''ー'-─'─‐-,ノ,,,,,,,--‐'''´ '''´
冖ｰ--､,_＿＿＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿,,,,,,,--‐'''´
＿＿＿＿＿
／ ＼
. ／ ＼
. ／ ＼ ……僕、今ものすごく参ってるんですよ。
. ／ ＼
／ ´￣` 、 , 、＿＿ ヽ 生まれてこの方、こんな危険な状態は初めてです。
| | 精神的にってことですが。
| ´ (:::::::) ｀ ′(:::::::) ｀ |
| ´" " ´" " |
. ＼ ´ ／
. ＼ - ─‐- ／
／ヽ イ＼
／ ＼
.
＿＿＿
／ ＼
／ ノ ヽ ＼
／ （●） （●） ＼ 昼間に街でお二人と会ったでしょう？
| ´ | あの時も、僕、逃げてたんですよ。
＼ ⌒ ／ ダメなんですよ。
ノ ＼
.
,.．¨￣￣¨丶
. / ＼
/ ー ::::::::: ヽ,
幻覚を見るんです。 /（ ○）::::::::::::`ー
. i ::::: （ ○） |
＼ ´ /
＼ ー ＿_／
/ ＼
.
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | （__人__） おいおい、まさか危ないクスリヤッちまってるとかじゃないだろうな。
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ﾋﾞｼｯ
/ く＿＿,-ｭ__ て
| ＿＿＿ 三） （
| | ￣ ´
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
まさか、そういうのじゃないんです。 | __´ _ |
＼ ￣ ,／
r､ r､／ ヘ
白い服着た女が追っかけてくるんですよ。 ヽヾ 三 |:l1 ヽ
＼>ヽ/ |｀ ｝ | |
ﾍ lノ `'ｿ | |
/´ / |. |
＼. ｨ | |
| | |
､_ ＿
ｨ-‐ ` Y ＜＿＿
＿≦―'´＿＿ _二z<＿
＞ヾ ￣, -‐ ´￣｀┴＜
＜戈､ Y / ＼
>{ / l, ､ , ,l_ ､ ヽ やだそれほんと怖い。
| ゝ{ l｀寸寸T ハT7 } ,､ l 誰それ。貞子？
∨ヾﾊ ∨ゝ （●） （●）|ハ|
ヾi∨| , |´
ヽT､,_ ― _ ノ
| lヽ::ニヨ7l
└l´:::／ヽ |`
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （⌒） （⌒） ＼ 僕の母です。
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
.
､_ ＿
ｨ-‐ ` Y ＜＿＿
＿≦―'´＿＿ _二z<＿
＞ヾ ￣, -‐ ´￣｀┴＜
＜戈､ Y / ＼
>{ / l, ､ , ,l_ ､ ヽ
| ゝ{ l｀寸寸T ハT7 } ,､ l
∨ヾﾊ ∨ゝ （●） （●）|ハ| えっ。
ヾi∨| , |´
ヽT､,_ ― _ ノ
| lヽ::ニヨ7l
└l´:::／ヽ |`
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） |
母ちゃんったって、おまえ、確か子供の頃に……。 （__人__） |
（｀⌒ ´ u |
{ |
{ ﾉ
ヽ ノ
ﾉ ヽ
/ |
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （⌒） （⌒） ＼ はい、死んでますよ。
| __´___ | でも追っかけてくる。
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
.
＿＿＿＿＿＿_＿＿＿＿＿＿＿＿
／ _＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ＼
／ ,ィﾆ=- ￣¨`㍉二三三二㌘"¨￣ -=＼ ＼
／ ,ィ三二ﾆ=- ￣ 二 ￣ -=ﾆ二三＼ ＼
／ ,ィ三二ﾆ=- -=ﾆ三三ﾆ=- -=ﾆ三＼ ＼
／ ,ィﾆ=- -=ﾆ二三三三三三二ﾆ=- -=ﾆ＼ ＼
. ／ ,.ｲ㌘ -=ﾆ二三三三三三三三三三二ﾆ=- ‐=＼ ＼
. ／ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ヽ
f―――――――――――――――――――――――――――――i
| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |
| |. -=ﾆ二三三三三三三三三三三三三三三二ﾆ=- | |
| |ﾆ=- -=ﾆ二三三三三三三三三三三三二ﾆ=- -=ﾆ| |
| |三二ﾆ=- -=ﾆ二三三三三三三二ﾆ=- -=ﾆ二三| |
| |三三三三二ﾆ=- -=ﾆ二三二ﾆ=- -=ﾆ二三三三三| |
| |三三三三三三三二ﾆ=- ＿.二￣ -=ﾆ二三三三三三三三| |
| |三三三三二ﾆ=- -=ﾆ二三二ﾆ=- -=ﾆ二三三三三| |
| |三二ﾆ=- -=ﾆ二三三三三三三二ﾆ=- -=ﾆ二三| |
| |ﾆ=- -=ﾆ二三三三三三三三三三三二ﾆ=- -=ﾆ| |
| |. -=ﾆ二三三三三三三三三三三三三三三二ﾆ=- | |
| ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
実は一週間前に、家の片付けしまして。
その時に父の使っていた電気カミソリを見つけたんですよ。
それで、うちの母は僕が小学２年の頃に死んだんですが、
.
￣￣ ＼
＼
＼
へ ＼
＿＼ ＼
/´ ,..:::::::::::.ヽ ヽ ＼
,' ,;:::::::::::::::::::', ', ＼
{ {::::::::::::::::::::::} ｝ ＼
'、 ヽ::::::::::::::／ / ＼
￣ | 感電死なんです。
|
|
＿＿＿｜
丶: : : : ／
ヽ:／
.
／￣￣＼
／ _,.ノ ヽ､_ｿﾞﾜ
｜ ( ○) (○）
｜ U （___人__）
.| ｀ ⌒´ﾉ__ ――――。
| _／ ￣＼ヽ
人､ '､／ ￣ ヽ '､
_,／(:::::ヽ､ __'-r´￣ヽ v
_, ､ -― ''"::::::::::＼ :::::::::::::::j_γ |
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ r、
丿;;;;;;;;;;;:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゞニﾆ彡〉,
. i ;;;;;;;;;;;;;;;;::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::( :::::::::::::::::∧^
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ :::::::::::::::::∧i
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::|;;;;;:::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::∧ ::::::::::::::::∧|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;丿;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ :::::::::::::::::::v
;;;;;;;;;;;;;;;;;;／;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ ::::::::::::::::::ﾉ
.
／￣￣￣＼
／ ノ ヽ ＼ そうです。
／ （●） （●） ＼ 思い出したんですよ。
| ´ |
＼ ｰ=‐' ／ その時、母は風呂の掃除をしていた。
ノ ＼ そこにスイッチの入った電気カミソリが湯船に落ちた。
＿＿＿
／ ＼
／ - ヽ ＼
／ （● ） （● ） ＼ 僕がカミソリを落としたんですよ。
| _`___ |
ヽ、 ／
／ ＼
.
＿ _,
／￣￣＼ ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
／ ノ ヽ､＼ ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
. | （●）（●）| ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
. | （＿人_）│ ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
|. u ｀ ⌒´ | . / , l、 、 , ､ | ヽ }<
| | ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
. ヽ / |ハ |（●） （●） / / ,/ﾚ′
ヽ / `| ヽ u. 「)'/|/
.> < ヽ､_ ― _,.ィT/
| | l 7Eニ::ィ1│
| | 'ｲ／ヽ::::｀l┘
＿ _,
／￣￣＼ ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
／ ノ ヽ､＼ ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
. | （●）（●）| ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
. | （＿人_）│ ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
|. u ｀ ⌒´ | . / , l、 、 , ､ | ヽ }<
| | ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
. ヽ / |ハ |（●） （●） / / ,/ﾚ′
ヽ / `| ヽ u. 「)'/|/
.> < ヽ､_ ― _,.ィT/
| | l 7Eニ::ィ1│
| | 'ｲ／ヽ::::｀l┘
.
＿ _,
／￣￣＼ ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
／ ノ ヽ､＼ ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
. | （○）（○）| ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
. | （＿人_）│ ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
|. ｀ ⌒´ | . / , l、 、 , ､ | ヽ }<
| | ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
. ヽ / |ハ |（○） （○） / / ,/ﾚ′
ヽ / `| ヽ 「)'/|/
.> < ヽ､_ ― _,.ィT/
| | l 7Eニ::ィ1│
| | 'ｲ／ヽ::::｀l┘
.
__＿＿
／ ＼
／ ＼
／ ⌒ ー ＼
事故だろ。 | （●） （●） |
＼ （__人__） ／
／ ｀⌒ ´ イ｀ヽ、
, ' ｀￣
／￣￣￣＼
／ ― ― ＼
／ ;;;（◯）::::::（◯）;;;＼ 僕、母のことが嫌いだったんです。
| __´___ | そのことも思い出しました。
＼ `ー'´ ／
.
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ;::::::::⌒ ＼ 僕は見たとおりイカれています。
／ ;;;（◯）::::::（◯）;;; ＼ 落ち着きがなくて、なんにでも首を突っ込みたがる。
| ,__´___ ⌒ |
＼ `ー'´ ／ 僕と父は似ていましたが、母とは正反対でした。
／ ＼
父と同じクリスチャンでしたが、ずっと保守的で、厳格でした。 ,.．¨￣￣¨丶
母は父の破天荒なところに惹かれたそうですが、 . / ＼
やはり一緒になったら何かと苦労したようです。 / ー ::::::::: ヽ,
/（ ○）::::::::::::`ー
そんな父に輪をかけたような僕が、母には耐えられなかったんでしょう。 i ::::: （ ○） |
小さい頃は、毎日叩かれてました。 ＼ ´ /
父のような事を言うなとつねられて、だから僕は母が嫌いでした。 ＼ ー ＿_／
/ ＼
.
}
/ ｀`
/
i′
ヽ ¨`
`ヽ
{ __, ---- '´
ヽ - '´
ハ
∧
} ,. ＜
八 _,. ≦-‐─ﾍ ,.
＞‐＜ ハ ／
ｸｯ ノ
／
i´
ハ
∧
.
／.:￣￣￣￣￣＼
／: : : ＼
／: : : ＿ ＿ ＼ 学校から帰ると、風呂場から水を流す音が聞こえました。
／: : : : ´ , ｀ ´ ｀ ＼
: : : : :／´ ｀ヽ r´ ｀ヽ. ＼ 僕は何故だか、黙って風呂場に近づきました。
: : : ::（ f;;;;j l, l f;;;;j ） l 洗面台に電気カミソリが乗っていましたね。
: : : : ヽ_ ｀ _ノ ヽ_ ´_ ノ;;::: |
: : : : : : ´"''" ' "''"´ l そこははっきり思い出せる。
: : : : : : . . ` ／ 電気カミソリだけやけにくっきりと目に飛び込んできたんですよ。
＼: : : : : : :. ー -- - - ／ 僕はソレを手にとることがわかっていた。
／ヽ: : : : : : : : : : : イ＼
: : : : : : : : : :.｀`ｰ- -‐'"´ ＼ 母は僕が帰ったことに気づかなかったのか、こちらを向いてはいない。
: : : : . : : . : : . ＼
.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
| ｜
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
／ ＼
／ ／:￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣:＼ ＼
／ ／ : : ＼ ＼
／ ／ : : ＼ ＼
／ ／ : : ＼ ＼
| ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |
| |
| |
| |
| |
| |
| |
| |
| |
.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
$ ○
/ヽ [ ]
| | ／ ＼
| | .| |
￣ ..| |
￣￣￣
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
| .|
| |
| |
,l ヽ
/ /
/ |::::::: ヒタリ
／ , / lﾉ::::
／／／ , , i:::::
(__(__（_`/- ,＿, ノ:::::
ゝ（ 丿:::::
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿
,. :'.:´:.:.:.:.:.:.:.:.::｀ヽ､
／:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::＼
.／::::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:.:::＼
/:::.....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::::ヽ
|::::.....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:.::::..|
. |::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::::... |
|:::..:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::::..:::..|
|::..:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...::::::..:::..|
|:.::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...::::::.ｌ
. .|::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::::....|
|::::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::....|
|::::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::....|
|:::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::::...|
|::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...:::::....|
|:::::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..::::::...::....|
. .| l::::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:..:lｌ::...::::: |
,.ｲ´|:::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:.:|:::|:::....:::卜、
／.::::: |:::....:::.:::..::..:::::.....::::::.:│.|:::....::::|:::::＼
/::::::::::::::|:::....ｌ:::....:::.:::..::.|:::....::│.|:::....::..|::::::::.::＼
! :::::::::::: |:::....|:::....:::.:::..::.|:::....:::.|:::|:::....:::.| ::::::::.::::::ｌ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （ー） （ー） ＼
| u ___'___ | 後のことはあまり説明出来ません。
＼ `ー'´ ,／ さっと緑色の手が伸びてきて、カミソリを掴みました。
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 | そしたらバチッという音がして、重たいものが倒れる音がして――。
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
｀ヽ､
｀
｀
｀
/／ ｀ヽ 気がつくと僕は通学路の途中で道草していました。
‐- .. 〃 ､ 改めて家に行くと、近所の人が騒いでいて。
‐- .. / ＼
￣／ ／ ＼ ＼ どうやら母はすぐには事切れず、
´ / ,__ { } ヽ ､ 助けを呼びに玄関まで這い出たそうです。
/ ,{ }＿_{ } ､ ', ｀ ､
. / y-‐''´{ ! ! !｀⌒ヽ､| ', ヽ
' ﾉ | } ', ', l iヽ.{, }
{ 'ヽ ', ', ', ', { ! ﾞ', {
ヽ } , } , } ', | ゝ.＿ﾉ
ゝ-' ゝ.＿ノ ゝ.＿ﾉ ゝ.＿.ﾉ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （ー） （ー） ＼
| ___'___ | ――ふー…………。
＼ `ー'´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| ___'___ | 僕が殺したんですよ。
＼ `ー'´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
.
,′.: : :/ :|: ト .,_ノ}ｉ:.:|
./:〃⌒＼│:!: :! . ﾉ|:.:|
./: :i . }|: ﾄ-ﾄ､ ｌ :.!
/: :│ i .!|: | ﾄ､|: :!
.〃:Σ| ｌ }.|: | i} .|: :! それを思い出したのが一週間前。
/: : : : :!. | l !: ! rくつ :} その日から母があちこちに現れるようになりました。
./:.:: : : :.::l .| l !: ! iし'〉ヽ
/:.:ﾉ}.: : :.:.:} | }.|: | ,′ .〉
./／ .l:.: : : :.l | } !: ! 〃
/,′ ｌ: : : : :.| .|ﾉ |: | {
/ .ﾊ: : : : :| .| . |: | |
.{ /: : : : : :.| | .|: | |
/: : : : : : :.| | .|: | |
./: : : : : : : :.| | !:.| |
/: : : :从: ﾊ:.:| | ! | .|
./: : :.〃 |/ ',| ｌ {ﾘ |
/: :／ .{! { | .|
./／ ﾘ ,.! } .|
〃 〃{ .} .}
{! / | | |
/ .| . l l
/ ｝ } l
/. 〝､uuuｨ ヽ
/ ヽ
.
. .j'; : ', _ ｌ : : l: :,
ﾄ.}: :.:､ ´ ´ /:l: : :l : :,
ｌ: 'ｌ ::' '>､ ｲ:::::!: : l: : :',
|: ::'; : '.ﾐ::::::ヽ {::::::!: : ｌ: : : ',
| :::.:_:i : : ﾄ;~' ' j: : j‐r, ; _:',
. >ﾍ", !: : l_ =-t=‐r ー-=ﾍ`r､ `t 教室の窓や、本屋の中。
. } } ￣ !: : !. r＿￣_￣､ ｀!::l ＼ l
. l ヽ. ｌ ! : l ,〃.,介{､.>゛ __. |::| ヽ. l
l !'l ! : l《./ ｌl ﾚ' ,.ｲ ／, _ _!:!__. ﾍ ', 家の周りにも現れる。
l !l !ｌ::l ll T" / / !l',{,};:ﾊ ',
l ﾘ ' !:ｌ ｌｌ. ll ゛´ l:l{. ﾄ',
ﾊ V 'ゞ､ |ｌ !ｌ ',l｀ l:ﾊ ′
. l:::', } ｌ| !l ﾍ. ｌ::::'.
. j:::ﾊ ! j_l !ｌ l:::i:ﾊ. ヽ
l:::::::::ｌ. ! j_! ｌ::::l:::ﾍ. ',
. l::::::::::l/ V:::::ｌ:::::ﾍ l
. j::::::::::::l l:::::l::::::::ヘ､
.
＿＿＿_
／ ∪ ＼
γ⌒) ノ三三三ゞ(⌒ヽ 正直、怖くて仕方ない。
／ _ノ （＞）三（＜） ＼ `､ ここに来るまでに何時間かかったと思います？
（ <:::∪:::: __',__::::∪| ）
＼ ヽ ::∪:: `ー'´∪::／／
(ヽ三/) ））
＿＿＿ ( i)))
：／::::::::::::::::＼： ＼
：／ ⌒三 ⌒::::::＼ ） 家で一本ワインを空けてきました。
／ （○）}ililli{（○ ）::＼： 相当に酔っていないと、夜道を歩けないんです。
：| /// __´___::::///:::::| =3
＼ `ー'´::::::::::::／ ――ここに来る時も母は現れた。
⊂ヽ γ ヽ
i !ｌ ノ ﾉ !
⊂ｃノ´
.
＿＿＿
＿___,..／ ＼ 怒ってるんだ。――当然だ。
ノ ／ ＼ だけど、僕は、絶対に死なないぞ。
／ ／ ＼ 自分が生き残るために――他人を殺してでも―死んだり―――
| |::.. ...:::|
ヽ -一''''''"~~｀`'ー--､ ／-一'''''''ー-､.
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
＿＿＿
＿___,..／ ＼
ノ ／ ＼ ………………。
／ ／ ＼
| |::.. ...:::|
ヽ -一''''''"~~｀`'ー--､ ／-一'''''''ー-､.
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
.
＿ _,
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
寝た？ / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
|ハ |（●） （●） / / ,/ﾚ′
`| ヽ 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/
／ Eニ::ｨ -､ |
/::::;／ ヽ:::/:::/'::
/:::/へ ヘ/::::/:::
/:::::＼ ヾミ::::/|:::
（;;;;／| ＼;;;;ノ/:::
/ 〈:::
.
／￣￣＼
／ ヽ_ .＼
（ ●）（ ●） ｜
（__人__） | ……そうみたいだな。
ｌ｀ ⌒´ u ｜
{ ｜ うわ、ホントだ。
{ / 鼻近づけてみ、ワインの匂いプンプンするわ。
_. -: ´Λ _.へ｀ 、
r＜: : : : /:|: :、 ￣r' ＼ :＼_
/: : :ｌ : : : : : :＼`IエL>、 >ﾍ::Λ
|: : : ﾄ､: : : : : : : : : : : : : `ｰ／ : : V |
〈: : : :::: _ -￢-－―-､: : く:r ､: : : V ｝
/: : :_ン´: : : : ＼ ,___, ｨ ）: : :`く : : : ヘ|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;) ﾁｯ
／ （─） （─ /;;／ やっぱり聞かなきゃよかったお。
| （__人__） l;;,´| やる夫達の楽しいクリスマスを台無しにしやがって。
./ ∩ ノ)━・'／
( ＼ ／ ＿ノ´.| |
.＼ " ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／
／￣￣＼
_ノ ヽ､_ ＼
（●）（● ） |
なんともはや、だな。 （__人___） ｜
| u |
| .|
ヽ 、 ,ｲ
／ヽ,ー- ﾄ､
_, ､ -─ '".:.ヽ:.:.＼__ /ノ ﾄ、__
__ ,. ー 、...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:....
＼ r 、 _ ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::'ｰ､
} }/ ) V::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/:ゝ/ ./ __ V ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:.:.:.＼
}:::::ゝ ソ ,Y i::::::/::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:.:.:.:. ＼
.
､_ ＿
ｨ-‐ ` Y ＜＿＿
＿≦―'´＿＿ _二z<＿
＞ヾ ￣, -‐ ´￣｀┴＜
＜戈､ Y / ＼
>{ / l, ､ , ,l_ ､ ヽ
| ゝ{ l｀寸寸T ハT7 } ,､ l
∨ヾﾊ ∨ゝ （●） （●）|ハ| なんだか、色々と根深そうな話だね。宗教とか。
ヾi∨| u ,,, ' ,, |´
ヽT､,_ ⊂⊃_ ノ
| lヽ::ニヨ7l
└l´:::／ヽ |`
＿＿＿_
／ ＼
できる夫は否定してたけど、 / ─ ＼
めちゃくちゃキリスト教の影響受けてんじゃねーか。. ' （●） ＼
（ｌ､__） |
あんだけ自殺にこだわってりゃモロバレだお。. ⌒´ ／
｀ｌ ＼
ｌ ＼
.
／￣￣＼
／ _,ノ ｀⌒
｜ .（ ●）（●）
. ｜ （___人__）
| ﾉ 一応この学校もカトリック系だけどさ、
.| | 週１の礼拝とかうちらからすると単なる儀式にすぎないもんな。
人､ |
,ｲ:. ﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7
／..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: く'、
. ｛ :::::::::::::::::::::.ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ､_
'| ::::::::::::::::::::::..｀、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ
'| ::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::ゝ
ﾄ､:::/ ／￣｀` ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::.ヽ
`,ﾍ ´:::::::::::::::::. ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::_,rｰ'､
}:,∨ :::::::::::::::::: ﾄ､:::::::::::::::::::::::::＞＜￣＼::..＼
. }:::∨::::::::::::::::､-''ﾞ~￣￣￣￣:::::::::...＼ ム:::::ヽ
＿＿＿_
／ ＼
あのつまんねー説法が ／ _ノ ヽ_ ＼
再難関の偏差値を突破しなきゃ聞けないってのも、 ／ （ー） （ー） ／^ヽ
笑えない『平等』様だお。 | （__人__）（ / 〉|
＼ ｀ ⌒´ 〈 ／ ⌒^ヽ
―――――――― ＼ _ _ ＿ ）
.
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●）
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ でもそれが、
| ,.<))／´二⊃ できる夫にはプレッシャーになるんだな……。
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
.
＿＿＿
＿___,..／ ＼
ノ ／ ＼
／ ／ ＼
| |::.. ...:::| ＿ _,
ヽ -一''''''"~~｀`'ー--､ ／-一'''''''ー-､. ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒)) ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
で、この子どうしようか。 |ハ |（●） （●） / / ,/ﾚ′
`| ヽ 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/
／ Eニ::ｨ -､ |
/::::;／ ヽ:::/:::/'::
/:::/へ ヘ/::::/:::
/:::::＼ ヾミ::::/|:::
（;;;;／| ＼;;;;ノ/:::
/ 〈:::
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ どうするも何も放置でいいお。
| （__人__） | どっかに運びこむにも、うちらも酔ってて余裕ねーし。
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
.
＿＿＿_
／_ノ ヽ､_＼
／（ ─）／)（─）＼…ﾌﾜ
／::::::⌒／／／)⌒::::: ＼
| ／,.=ﾞ''"／ | うちらも寝ちまおうお。
＼. i f ,.r='"-‐'つ ／ 時間決めた初日から寝坊で朝食えないとかたまったもんじゃねー。
／ ｉ _,.-‐'~ ＼
i ,二ﾆ⊃
／￣￣＼
／ ＼
| ー ‐ i
そうだな。意識すると目がシパシパするだろ。. | （● ） （● ）
| （__人__）
――ここにあるブランケットだけでも被せとくか。. | `⌒´i
ヽ. ﾉ
ヽ ノ
> <
| |
| |
.
. ＿ ＿_ ＿ ＿ ＿__ l | | | | | | |
| |￣￣￣￣￣￣￣| | |￣￣￣￣￣￣￣| ||――| ||￣| | | | | | | | | | |
| |二二二二二二二| | |二二二二二二二| ||――| ||二| | | | | | | | | | |
| |￣￣￣￣￣￣￣| | |￣￣￣￣￣￣￣| ||￣￣| ||￣| | | | | | | | | | |
| |＿＿＿＿＿＿＿| | |＿＿＿＿＿＿＿| ||＿＿| ||＿| | | | | | | | | | |
| | | | | | | l | | ||＿＿|_|| | | | | | | | | | | |
| | | | | | | l | | |l:―‐┼l| | | | | | | | | | | |
| |_l＿＿＿＿＿＿_,| | | | | !__| ||＿＿| ||＿| | | | | | | | | | |
| |＿＿＿＿＿＿＿| | | | | !__| ||＿＿|_||＿| | | ～～～～～～～
| | | | | | | l | | |l:―‐┼l| | | |
| | | | | | | l | | || | || | | | ＿ ＿
| | | | | | | l | | ||＿＿|_|| | | | | |￣￣￣| ||
| | | | | | | l | | |l:―‐┼l| | | | | |￣￣￣| ||
| |￣￣￣￣￣￣￣| | | | |￣.| ||￣￣| ||￣| | | | |＿＿＿| ||＿__
| |二二二二二二二| | |￣￣￣￣￣￣￣| ||￣￣| ||￣| | | | |―‐┬‐| || ┬!!
| |￣￣￣￣￣￣￣| | |￣￣￣￣￣￣￣| ||￣￣| ||￣| | | | |l | | | || | ||
| |丁￣￣￣￣￣￣| | |￣￣￣￣￣￣￣|_||￣￣|_||￣| | | | |l | | | || | ||
| | | | | | | | | |_|l |_| |_|| |_||
. ￣ ￣ ￣
.
ヽ .| r==,、 ∥∥_/_/_/_/_/_/ ./
ヽ .| ｀＝´ ∥∥_/_/_/_/_/_/ ./
──────‐ヽ──────‐.|──────‐∥──────/───
＼ ヽ ＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿＿.∥＿＿＿＿＿__/＿__
＼＿＿＿＿＿__ヽr'´￣￣￣￣''T￣￣￣￣￣'''∥￣￣￣￣￣'７￣￣｀ヾヽ
￣//二二二二二二｀li─────|─────‐∥─────/───ｎi⌒l
ヾヽ ヽ￣￣￣￣｀ヽ il | φ / n「i .| i
──ヾ-ヽ────‐ヽil────‐|────‐∥────‐/──nl^| i!.| .| .|
、＿＿_ヽ ヽ＿＿＿＿.',i!＿＿＿＿_|＿＿＿＿.∥＿＿＿＿/＿＿__.|.| .| | | .| .|
ヽ, l^l^h、,,,,,,,,,,,,,,,,,,i^h .| ∥ /,,,,,,,,,,,,_／|.| .| |.| .| .|
＿_ヽ＿∥i |.ト|:::| |::::| l|＿＿＿＿|＿＿＿_∥＿＿＿_/li三三三.| .|| ..| || .| .|
∥.l |.l .l:::i l::::i .|:::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.: : : :.:.:.:.:.:.:.|::|i::::::::::::::::| .|i ..| |i .| |
il .l |l .l:::l i::::| .|::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:: : : :: : :.:.:.:.:.:.:.|::|l::::::::::::::::l .|| ..| |l .| |
三三ﾆij l .|iﾆl:::l l:::i .|三三三三三三三三三三三三l::|i::::::::::::::::l |i .| |i .| |
三三ﾆij l .|ﾆl:::i .l:::l . |三三三三三三三三三三三三l::|l::::::::::::::::i ..|l .| |l i .|
ij .| .| ,l:::i .l:::l |::::::: : : : : :: : : :::: : : ::::: :: : ::l... ┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
.il .| | |::::| l:::i |:::::::::::.:.:.:.:.:.:.:: : : :: : : : : ::::::.|... ..┃ その夜はなかなか寝付けなかった。
┗━━━━━━━───－－－
.
| | ┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
| | | ./ / | | |┃ 風が強い。
| | | / ／ / /＿__| |┃ 松籟館の老いた窓ガラスを轟々と震わせている。
￣￣| | / ／ / /＿＿_ ┗━━━━━━━━━━───－－－
￣￣| | |／ / / | | | |￣￣￣
| | | / / | | | |
| | / ／ '. | | | |
| | /| ／ / | | | |
￣￣￣￣￣￣| ‐- _ ／ | | | |
＿＿＿＿＿＿|＿＿＿＿| | | | |
二二二二二二二二二二二二二). | | | |
三三三三三三三三三三三三「＿＿＿＿| |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| |＿＿＿_
三三三三三三三三三三三三l＿＿＿＿
三三三三三三三三三三三三 ､ | |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| |￣￣￣
二二二二二二二二二二二二二).. | | | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| | | | |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| | | | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|. | | | |
三三三三三三三三三三三三「￣. | | | |
三三三三三三三三三三三三] | | | |
三三三三三三三三三三三三ﾑ＿ | | | |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／ |
───────── | ┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
＼ | ┃ この広い寮にたった四人しかいないという心細さを
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| ＿＿＿＿＿＿＿. ┃ 今更ながらに思い出す.
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| ／ ┗━━━━━━━━━━───－－－
|∠＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__／ , '
| }三三三三三三三三三三三三三三三})／
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |￣.／
L＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|／
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （●） （●） ＼
| __´___ |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
＿＿＿_
／ ＼ （ ;;;;(
／ ＿ノ ヽ__＼) ;;;;)
／ （─） （─ /;;／ ＿ _,
| （__人__） l;;,´| ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
./ ∩ ノ)━・'／ ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
( ＼ ／ ＿ノ´.| | ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
.＼ " ／＿＿| | ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
＼ ／＿＿＿ ／ . / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
|ハ |（●） （●） / / ,/ﾚ′
`| ヽ 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/
／ Eニ::ｨ -､ |
/::::;／ ヽ:::/:::/'::
/:::/へ ヘ/::::/:::
/:::::＼ ヾミ::::/|:::
（;;;;／| ＼;;;;ノ/:::
/ 〈:::
.
,′.: : :/ :|: ト .,_ノ}ｉ:.:|
./:〃⌒＼│:!: :! . ﾉ|:.:|
./: :i . }|: ﾄ-ﾄ､ ｌ :.!
/: :│ i .!|: | ﾄ､|: :!
.〃:Σ| ｌ }.|: | i} .|: :!
/: : : : :!. | l !: ! rくつ :}
./:.:: : : :.::l .| l !: ! iし'〉ヽ
/:.:ﾉ}.: : :.:.:} | }.|: | ,′ .〉
./／ .l:.: : : :.l | } !: ! 〃
/,′ ｌ: : : : :.| .|ﾉ |: | {
/ .ﾊ: : : : :| .| . |: | |
.{ /: : : : : :.| | .|: | |
/: : : : : : :.| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
./: : : : : : : :.| ┃ できる夫の話は一体どの部分が嘘だったのだろう。
/: : : :从: ﾊ:.:| ┃ 相当に酔っていた彼が、果たしてちゃんとルールを覚えていただろうか。
./: : :.〃 |/ ',| ┃
/: :／ .{! { ┃ いくらできる夫の頭脳が卓越しているとて、
./／ ﾘ ,.! ┃ 子供の頃の記憶が当てになるのだろうか。
〃 〃{.... ┗━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
{! / | | |
/ .| . l l
/ ｝ } l
/. 〝､uuuｨ ヽ
/ ヽ
.
| |
| | | ./ / | | | | |
| | | / ／ / /＿__| |＿＿＿＿＿＿＿...... ┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
￣￣| | / ／ / /＿＿_ ＿＿＿＿＿＿＿＿..┃ ――風の音が聞こえる。
￣￣| | |／ / / | | ＿. ┃ さわさわと何かの音がする。
| | | / / | |.. ／ / ┗━━━━━━━───－－－
| | / ／ ' .| |. / / | |
| | /| ／ / j⌒´| | | { { | |
￣￣￣￣￣￣| ‐- _ ／ 「::::::::::::|＿| |_ ヽ ､_ | |
＿＿＿＿＿＿|＿＿＿＿| (:::::::::::::::::::::::| |:::) ― | |
二二二二二二二二二二二二二):::::::::::::::::| |/ | |
三三三三三三三三三三三三ｱ＿＿＿_::.| |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| |＿＿＿_
三三三三三三三三三三三三l＿＿＿＿
三三三三三三三三三三三三 ､ ::::::::::::::::::| |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| |￣￣￣
二二二二二二二二二二二二二) :::::::::::::::| |j⌒ｰ:::::〉 | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|:::::::::::::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::{ | |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|:::::::::::::::::::::::::::::::::| |:::::::::厂 | |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| ::::::::::| |:::::/ | |
三三三三三三三三三三三三ｱ￣:::::::::::::::| |::::{＿ | |
三三三三三三三三三三三三]::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::! | |
三三三三三三三三三三三三ﾑ＿_:::::::::::::| |:::::::::::ノ. | |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／ |
───────── |
＼ |
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| ／ ／|
|∠＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__／ , '
| }三三三三三三三三三三三三三三三})／
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |￣.／
L＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|／
.
. ／ 乂〃 //∧ヾ.ﾐ､ヽ ,{ _ノ , 〃
, ／ //∧ヾ/ヽﾆ､ _ _ィﾆ二.イ／､
__ ．イ /// ∨'´¨,ｲ/ヽ. ｰ’´ ／イ///,'ヽ ――やらない夫は松籟を聞いたことがないの？
∠'// .／/〉､//＞ ´ ヘ////////ﾟ，
｀′ ／///! ＼////＞ - イ７ ∨///////}
／/////{ ヽ〃//CV/Ｏ､ ﾊ///////,i
．＜//////∧ ｀ー - 二￣￣ ´ / V//////|
／///////////∧ ｀ ｰ _ﾉ ＼////∧
┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ できない子の声がする。
┗━━━━━━━───－－－
.
ｉ 八 | , , ヽ{ , , ヽ } |{⌒
| ヽ. ト ′ }ノ 八
|{ ）ハ . -‐ ‐- . 八 /
八 / ∧ ヽ У ｲ , 私はあるよ。
）ハ / 个 ｀こ´ ／ く￣ やらない夫には聞こえないの？
／ i l| i＞ __ イ l | }
|{ l| | :|ハノﾚ
. 八 . ＜三三三三三＞ .
. -‐＜///////////||/////////＞‐- .
／/////////////////,||////////////////｀ヽ、
//////////////////// ||////////////////// ﾊ
. ′////////////////// 八///////////////////i
ｉ/////////////////// / ∨/////////////////|
.
┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 翌朝は、
┃ 最低の目覚めだった。
┗━━━━━━━───－－－
.
―――――――――――――――………。。。
, ´ ￣￣ ｀ 、
/ ヽ
/ _,ノ_ ｀ヽ-、
/ (√丶丶´v 〉
ﾉ U { ) j あー…………、気持ち悪。
,.ｲ ､ V /
,／(:::ヽ.ヽ { r
_, ､ -― ''":::::::::::::＼::::ヽヽ., __r ／⌒ヽﾆ‐-、
/::::::::ﾞ:':､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V／.....￣ '.,:::::
丿::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::( :::::::::::::::... '.,::: |
r ::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ ::::::::::::::::.. '.,::i
/ ::::::::::::::::::::::: !:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ ::::::::::::::::::. '.,
/ ::::::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ :::::::::::┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 頭が痛い。
┃ 二日酔いで、口の中がベタベタしている。
┗━━━━━━━───－－－
.
皿
／￣XII￣＼
＿＿＿_.／／￣∥￣＼＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|l|l|l|l|l|／／ .| ＼＼l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l||
|l|l|l|l|｜ |＿ ＼| .＿| ｜l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|ll|l||
|l|l|l|l|｜ |￣ ￣| ｜l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l||
|l|l|l|l|l|＼＼ ／／l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l||
.￣￣￣ ＼＼＿∥＿／／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＼＿VI＿／
┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 朝飯は１０時からだっけ。
┃ やる夫は起きてるんだろうか。
┗━━━━━━━───－－－
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
, -―- ､ ┃ 飯を食えるかわからないが、
/ ＼. ┃ しょっぱなからスケジュールを破る訳にはいかない。
/ ＼_ | ┗━━━━━━━━━━━───－－－
(●) （●） |
(_人__) u /
l｀⌒´ /
| ヽ
__!､＿___／ ＼
／､ ヽ r ､ ヽ
ﾊ ヽ Y｀l | > Y
{ ヽ_ゾﾉ | ﾚi i i}
｀¨´ ヽ ハ `'''
> / ﾍ
/ /ヽ ﾍ
_,/ / ご_ノ ﾓｷｭﾓｷｭ
（ ヽ /
＼__ノ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ ダイニングに近づくと、炊事の音が聞こえた。
┃ やる夫だろう。なんて偉大な奴だ。
┗━━━━━━━━━━───－－－
.
ﾊﾞｯﾀﾘ
r､〈},__
r≧o≦ー- 、 .ノ ､ 、 '_
<///7Tﾊ寸､ヽ ● ●） l 、
｀ﾐ({ （● ●小| （人__） |
l,ゝ -' ノ ヽ ノ
/:::::::⊿:Y / .ヽ
（ン〉 ,,|） （| | |
く/＿_ｊ_,〉 ゝl し'
し Ｊ ｀(＿ﾉ
.
､_ ＿
ｨ-‐ ` Y ＜＿＿
＿≦―'´＿＿ _二z<＿
＞ヾ ￣, -‐ ´￣｀┴＜
＜戈､ Y / ＼
>{ / l, ､ , ,l_ ､ ヽ
| ゝ{ l｀寸寸T ハT7 } ,､ l オハヨ。
∨ヾﾊ ∨ゝ （○） （○）|ハ|
ヾi∨| u ' |´
ヽT､,_ ⊂⊃_ ノ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
| lヽ::ニヨ7l ┃ さすがのできない子も勢いがない。
└l´:::／ヽ |` ┃ 酒はあまり強くないと言っていた。
┃
┃ それに昨晩は飲み慣れないワインを飲んだのも効いてるだろう。
┗━━━━━━━━━━━━━───－－－
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（⌒）（⌒ ） |
ああ、おはよう。. （__人__） |
（ |
{ |
⊂ ヽ∩ く
| '､＿ ＼ ／ )
| |_＼ “ .／
ヽ､ ＿_＼_／
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ それでも小奇麗な格好と、気持ち程度だが梳かしつけた髪で現れるあたり
┃ 女？のサガは偉大だと感心する
┗━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 二人揃って洗面台へ向かい、生気のない表情でうがいをする。
┗━━━━━━━━━━━━───－－－
ヽヘ ＼
＼＼, ヽ
| V∧ Vヽ,
/ │ ! V|ヾ ゝ
. ! │ │ | ヽ: ヽハ ＼
| ∧ ハ .│ | ﾊ ヾゝ::.:.:.:.:.:. ヽヘ
::, -┴ ､ ::/l :::ﾄ､ ::l ..:::Nl :.:.:.:.:.ヽ:.:. |
∠´ ヽ ::__:ｉ l :::l ｀､ :l .:::::ｊ:::.:.:.:.:.:.ハ:. , 二日酔いって堪えるんだね―。
￣｀~ヽ ｀y l l :∧:l＿_ ｀､ .::l ::::::::::::___:ｊ:::.:.:.:.:.:! j/ うう、何も食べたくない。
ヽ､ l/ /| -V￣ヽ W| ::::「二ヽ|.:.:.:.ﾘ V
､ l /イ´:::! __＿＿＿＿＿ | :::|┌j l.:.:.:/
_ ＼. L／ /!::::::| '￣|「::::::::::|「 〉 | :::|/／/ .:（
ｉ ノ｀'´ ∧ ヽ::| ￣￣￣ ´ l ::::| ／ :.:ゝ＼
二__ __ ,イ / ｀ } ::::|く´ :.| `ー
|| |「 |l | r､ ,ィ :::::| ヽ jﾉ
.
／￣￣＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ／
／|｀ー‐--‐‐‐―i＼
l ||＿＿＿＿＿|| l ﾄﾝﾄﾝﾄﾝﾄﾝ
| ⌒､l| / / ﾄﾝﾄﾝﾄﾝﾄﾝ
― ＼ ⌒っ―|l―／ ／――
＼￣￣`ｰ-|＼＿＿し "＼
＼ l| <ヾ,) ＼＿ )=三＝
＼ ＼| |l ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 台所では、やる夫が朝食の支度をしている。
┃ てきぱきとした手際だ。昨日の影響がないのだろうか？
┗━━━━━━━━━━━───－－－
.
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | u （__人__） すごいなやる夫。
| ｀ ⌒´ﾉ よく朝飯食えるなお前。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （●） （●） ＼
l ⌒（__人__）⌒ ｌ
＼ ｀⌒´ ／
／ ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ やる夫はニヤリと笑って、調理へと戻っていく。
┗━━━━━━━━━━───－－－
.
／￣￣＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●）＼
| （__人__） | 二人とも、できる夫起こし行ってきてくれお。
＼ ／ 多分凍死しちゃいないだろうし。
／|｀ー‐--‐‐―'|＼
/ |＿＿＿＿＿|| _,ヽ
｛ （つE三三三三ヨし､)
｀T￣ﾉ | T´ ＿ _,
＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノﾍ ））
りょうかーい。 （（ ,ﾍ, |（●） （●） / / ,/ /
'､ `| ヽ 「)'/|/ /
＼ヽ､_ ― _,.ィT/=/
< l 7Eニ::ィ1 〉
ゝ'ｲ／ヽ::::｀ ､ ／
i´￣ ｀ヽ::|
j| <
／ ヽ ＼
.
,, -──────‐-,
ｌ´￣￣￣￣￣￣￣｀l |
| ＿ _ ＿ _ ＿＿,_ ＿l |
／´｀l ／ ／ | ＿
／ ' ｌ＿＿_ ｌ'´￣ ￣￣￣￣￣￣｀ｌ ／. ／ ／＼
. ／ , ' ／ ／ﾞl `ー───────‐'' ／ ／ ／|
／ ／ , ／ ／ ／￣￣￣￣￣￣￣ ／ｌ | ￣｀＼／ II|_
l´｀l , ／ ／ ／ ／／」 | |l／／ |
| l／ ／ ／ ／ ／／ | |／ .|
｛ ￣￣｀l_／ l二二二二二二二二l／ ||￣￣￣|| ／
￣￣￣ |_|_| |_|_| ||＿＿＿||／
.
／||ミ
／ ::::||
／:::::::::::||＿＿＿＿
|:::::::::::::::||／￣￣＼|| ｶﾞﾁｬ
|:::::::::::::::|| _ノ ＼＼
|:::::::::::::::||（ ●） （●）|
|:::::::::::::::|| （__人__） |
|:::::::::::::::|| ｀ ⌒´ | おーい、できる夫。
|:::::::::::::::|| } 生きてるか―？
|:::::::::::::::|| }
|:::::::::::::::||ヽ＿__ ノ
|::::::::::::::(___＿＿ノ´||
|::::::::::::::(_ノ ／ . . . ||
|:::::::::::::::||／ ||
|:::::::::::::::|| ||
|:::::::::::::::|| || ＿＿
＼:::::::::::|| || ／..::::::::::::::..＼
＼ ::::||￣￣￣￣ ／..:::::::::::::::::::::::::.＼
＼|| ／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | ｽ―――
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､
ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ
,,,,、 ,,,,,、
,! .,i´:iｰ匸ｌ ┬-、 /｀ ,lﾞ
│.l＿ ﾞ‐'ﾟ″ .|,,,ﾉ .,,,ο | ,i´
,lﾞ /i､｀,! _,,-'彡'"｀ .|丿
/ / ｀" ,―''''ﾞン'"｀ _ﾚﾞ
lﾞ丿 ｀'-‐" ,i´丿
｀｀ ｀"｀
.
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○）
. | Ｕ （__人__） うおっ！
| Ｕ |r┬-| 彡
. | ｀ ⌒} 彡
. ヽ }
ヽ ノ
／ ＼
/ /＼ /￣＼＿＿＿＿l⌒l
| | ＼ / ヽ ＼_＿＿＿＿|
Σ(⌒ノ ゝ ＼＿_）
.
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | Ｕ （__人__）
| Ｕ |r┬-| お前なあ、昨日食ったもん全部戻すとこだっただろ。
. | ｀ ⌒} 気をつけてくれよ。
. ヽ }
ヽ ノ
／ ＼
/ /＼ /￣＼＿＿＿＿l⌒l
| | ＼ / ヽ ＼_＿＿＿＿|
Σ(⌒ノ ゝ ＼＿_）
＿＿
／..::::::::::::::..＼
／..:::::::::::::::::::::::::.＼
／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､
ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ
.
γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
｜ ―――― 誰だ。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
.
! ﾞ' :.:.:.:.:.:::::::::/
ヾ,:: ー - ..:::::::::::::::::::x'
ヽ、 :.:.::／ 〉i;ヽ.,__
_,イ,'｀ーｧ---;;;;;;／ / i: ; : ;i ｀'‐-- .,_
_, ィ: ;:/| i i ／ / ./; : ; : !: : : : : : : ￣: ‐- 、
,. -‐': ; /; : ;i | ,.人 _」ヽ / /: ; : ; : |; : : : : : : : : :／: :ﾍ
／; : ; : ; : ;/: ; : i |;:;:;i / | /;:;＼/ ,': ; : ; : ; |; ; , , ; ; : ; /: : : : : ',
i:',: ; : ; : ; : /: ; : i! |;:;:;i ヽノ /:;:;:;/ / ; : ; : ; : |; : ; : ; : ; /: : : : : : :.',
,:': ;',: ; : ; : ;:/: ; : ;i! ';:;i i /;:;:;:/ /: ; : ; : ; : :| : ; : ; : ;/ ; : ; : ; : : : i
i; : ; '、: ; : ;/: ; : ;: ':,r==く;:;／ /; : ; : ; : ; : |; : ; : ;:;/: ; : ; : ; : ; : : i
|: ; : ; :i; : ;/; : ; : ;ｉ Y;:;:;:} j丶,: ; : ; : ;.;.|: ; : ; :/; ; ; : : : : : : : : :}
| ; i ; : l: ;/: ; : ;ノi 」ﾞﾞ'ﾚ l: : :.＼‐-, : |; : ; :i/: ; : ; : ; : ; , : : : :|
|: ; : ; ::l:└ フ´::i Y;:;:;:;:;Y !: : : : : ＼￣: ; : ;:!..┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
|; : i ; : l: ;イ: : : | |;:;:;:;:;:| i : : : : : : : ＼; : ; :i; ┃ はっとするほど冷たい声だった。
┗━━━━━━━───－－－
.
＿ _,
／￣￣＼ ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
／ ノ ヽ､＼ ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
. | （●）（●）| ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
. | （＿人_）│ ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
|. u ｀ ⌒´ | え…………？ . / , l、 、 , ､ | ヽ }<
| | ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
. ヽ / |ハ |（●） （●） / / ,/ﾚ′
ヽ / `| ヽ u. 「)'/|/
.> < ヽ､_ ― _,.ィT/
| | l 7Eニ::ィ1│
| | 'ｲ／ヽ::::｀l┘
┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ できる夫の顔を見てぎょっとした。
┗━━━━━━━───－－－
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ できる夫の眼は憎悪に燃えていた。
┃ 肌は青ざめ、ぶるぶると震えている。
┗━━━━━━━━━━───－－－
―――――――― ､
／::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :＼
／:::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : : : :＼
／::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : : : : : : : : ＼
./:::::::.:.:.:.:.:. : : : : : : : : : : ヽ
/::.:.:.:.: : : : : : : :.
|.:.: : ≧ﾆ=ミ ノ |
|:. : ／ __ ｀V, |
|: /´ ( 0 ) Ⅵ :ｉ|ｉ:ｉ|ｉ: 廴≦幺=ﾆ二¨ .|
| i{ 川 li|il 从 ( 0 ) }ｉ |
| ≧=― ‐=彡 ミ´¨¨｀=≦'ﾞ :::|
.:. ;;l /
ヽ. /
／＼. ,_,.ｨ≦三三三三≧ｭ､_, ／＼
／ ｀~´ ｀~´.: : : : :.:.:.:.:.＼
.
／￣￣＼
／ _,.ノ ヽ､_
｜ ( ⌒) (⌒）
｜ U （___人__）
.| ﾉ__ あー、どうした？
| _／ ￣＼ヽ 気持ち悪いのか？
人､ '､／ ￣ ヽ '､
_,／(:::::ヽ､ __'-r´￣ヽ v
_, ､ -― ''"::::::::::＼ :::::::::::::::j_√ |
/.:::::::ﾞ:':､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ r、
丿::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ゞニﾆ彡〉,
. i ::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::( :::::::::::::::::∧^
/.::::::::::::::::::::::!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ :::::::::::::::::∧i
::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::∧ ::::::::::::::::∧|
:::::::::::::::::::::::丿::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ :::::::::::::::::::v
:::::::::::::::::::::ｲ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ ::::::::::::::::::ﾉ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 自分でもどこか見当違いだなと思う質問を尋ねる
┃ しかし、できる夫の怒りの理由など読み取りようがないのだ。
┗━━━━━━━━━━━━───－－－
.
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼ r ⌒j
／（ ○）}liil{（○）＼ / /
／ ＿'＿_ ヽ/ / ／ ） 誰だって聞いてるんだ！
| |i|||||||i| / / ／ ／ あんなことをしたのは！！
＼ |ｪｪｪｪ| / '` ´ ／
r´ (⌒'ー―- イ′ ´廴
/ ＞ 、 ヽ _ ￣￣￣)
/ -､ } ( ￣¨´
/ ヽ._ __ ＼ ＿ _,
｀ --‐'´ ｀ﾞ' 、_.) ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
／ ヽ ｀Ｙ′之＞
. / , l、 、 , ､ | ヽ }<
あんなこと……？ ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
|ハ |（三） （三） / / ,/ﾚ′
`| ヽ u 「)'/|/
ヽ､_ ― _,.ィT/
l 7Eニ::ィ1│
'ｲ／ヽ::::｀l┘
.
＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒::::＼
／ （○）}ili{（○）::::::＼
| __´___ :::::::|
＼ `ー'´ ...:::::／
., - ―===- .、
／ ＼
/ ＼
j .:.:::::::::::::::＼_j ＼
| .:.:::::::::::::::::::r‐ﾐ'/⌒} ヽ
ノｲ .:.:.:.:.:.: } ﾉ _ ﾑ .|
￣｀ヽー- ､ __ ／了|´ ／ノ ヽゝ .| ……ﾁｯ
.ヽ:..:..:..丶:..:..:..}:..:..::| | / { |
:..:..l:..:..:..:..:..:..:..!:..:..:..| l く｀{ i .|
:..:..:l:..:..:..:..:..:..:l:..:..:..:.| l ｀ｿ＿ }_/
ｰ..､｀ヽ:..::..::/..:::.::.::.:.l ヽ ＞≦--.､ヽ /
二:..ヽ:{:..:.::.:＞ー::´::| ／ｸ′:..:..:..::.::.＼ヽ ／
::.::.::.:ｰヽ::.::|::.::.::.::.::.::.|^>':..:..:..:..:..:..::.::.::.::.:ヽV
::.::.::.::.::.:{::.::.:l::.::.::.::.::／:..:..:..:..:..:..::.::┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ できる夫は小さく舌打ちをして、リビングルームへと戻っていく。
┃ ついて来いということだろう。
┗━━━━━━━━━━━━───－－－
.
＿＿
／..::::::::::::::..＼
見ろ。. ／..:::::::::::::::::::::::::.＼
／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､
ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ
.
:::::::::::::::::::::::::::::::||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::||:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::||::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::||,. - ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::_:ノ !::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::/ _,､ ,.j'´）:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::/ ｲ::::ｿ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::i ,ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::l 〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::ｌ 丶.:::::::::::::::::: ぎぃ… :::::::::::::::
::::::::::::::l ヽ.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::ｌ , ﾍ!::::::::::::::::::::::::: ぎぃ…
::::::::::::::l ヽ.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
.
＿ _,
／￣￣＼ ＿__,＞ Ｙ´'ー-､
／ ノ ヽ､＼ ＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_
. | （○）（○）| ＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜
. | （＿人_）│ ／ ヽ ｀Ｙ′之＞
| ｀ ⌒´ | . / , l、 、 , ､ | ヽ }<
| | ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |
. ヽ / |ハ |（○） （○） / / ,/ﾚ′
ヽ / `| ヽ 「)'/|/
.> < ヽ､_ ― _,.ィT/
| | l 7Eニ::ィ1│
| | 'ｲ／ヽ::::｀l┘
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 一瞬、それは本物の死体のように見えた。
┗━━━━━━━━━━───－－－
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!::::::::::::::::::::::／;;|::::::､:::::::::::::::::::::::::::::::::∨
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:::::::::::::::::／;;;;;;;;|:::/;|:::::::|､:::::::::::::::::::|;:::∨
/;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::／;;/;;;;;;;;;|/;;;;|::ﾄ､|ﾊ:::::::::::::::::::!ヽ:∨
/;;;;/!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／|;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;|::::::::::/;;;;/.!;;;;;;;;;;;;;;;;;;|/;;ﾘ;;ﾊ:::::::::::::::::|;;;ﾍ::i
|;;;/ !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:.:|;;;;;;;;;/.|;;;;;;;;|:::::::/;;;;/:.:j;;;;;;;;;ｨ;;;;;;;;|;;;;;;;;;;ﾊ::::::::::::::::|､;;:ﾊ|
|;/ .|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ト.;,_|;;;;;;/:: :|;;;;;;;;!:::/;;;;/:.:.:ﾑ;;;;;/:|;;;;;;;ハ;;;;;;;;;|:::::::::::::::::!ﾍ;;;;;!
|;′!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/:.:!:::::::|;;;ﾑ!:::::|;;;;;;;;ﾚ';;;;/:.:.:./;;;;;/:.:j;;;;;/ .Ⅵ;;;;|:::::::::::;::::| Ⅵ
|′i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾑ=止:::ト|入:::::::!;;;;;;;;;;;;/:.:.:.:/;;;ﾒ: .:.:.|;;/-=ﾆ;И;;;j::::::/||;l:::| l:|
. |;;;;;;;;;;;;;;;;､;;;;;;;;;ﾍﾆ三三≧.､:＞|;;;;;;;;;/:.:.:.:/才:.ィ升ﾚ三ﾆ/ｿ !;;/::::/;;;ﾘ;|:::! ﾘ
. ,';;;|;;;;;;;;;;;;;;∨;;;;;l:.:.ヾ三三三≧. |;;;;;;/:.:.:.:/ｲ∠三三三;イ ./;/:／;;;;;';;;l:::|
. /;;/|;;;;;;;;;;;;;ﾍ`;;;;ﾊ:.:.:.:.:.:!:::| :.:.:.:.:.:.:|;;;/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣了 //ｲ;;;;;;;;;;;;;;;;l:::|
/;/ |;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ､;;;ﾍ:.:.:.:.:!::| .:.:.:.:.:.:.Ⅴ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!ヽ､ ./;／/;;;;;;;;;;;;;;;;!::|
./ｲ |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ:､ﾍ:.:.:.';:| .:.:.:.､;,;,__:.:.:.:._;;;:.:=＝‐''":.| メ< ／;;;;;;;;;;;;;ﾄ､ﾊ:∨
. /!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|､`＼:.ﾍ!:.:.:.:.:.:.:￣¨ﾞ""¨´:.:.:.:.:.:.:.:./ ./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!､ヽ;､∨
/:.:|;;;;;;|､;;;;;;;;;;;;;;;!:ヽ:.:.:.:.:､;,__:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_;,ム-‐ .,ｲ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.ヽ.ヾ:∨
. /:.:.:.|;;;;;;|.ヽ;;;;;;;;;;;;∨.＼:.:.:.:.:¨｀ﾞ''''＝＝=＝＝'''":ﾌ ／7;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.＼`＼
/:.:.:.:.:|;;;;;;!:.:ﾊ;;;;;;;;;;;;;＼:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ／:.:/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|:.:.:.:.:.:ヽ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ しかしそんなはずはない。
┃ よく見ればそれは、シーツを縛って人型に似せただけの、人形だ。
┗━━━━━━━━━━───－－－
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 顔の部分には、できる夫が昨日被っていたお面。
┗━━━━━━━━━───－－－
.
-=ﾆ.¨¨¨ﾞ ヽ 〃／ ∠,. --､
,ゝ､ ｀′ ｀ー､
ノ ‘，
_ ＿ ／ ,､ ､ ヾ=-' _,
｀ー- ｧ＝" ﾄ､ 〃ﾊ ＼ ＼＿二ﾆイ
/ i .ﾄ､∨,'/'∧ i､ヽ ﾞ｡
ｲ l :|壬三ﾆ≧ｿ¨｀ヾ. ､ ヾ=-'
／ / 人:! ）'`ーヾ.＼
／, .,′ ／ ヽ ´ ＼ﾐﾆ=-
ｰ=ニ.イ ,' i ,′ ､ ＼
! { .|.{ , / ｉ ｀ヽ
ﾉ .} ﾊ ﾊl ,' ./ .,′ } ､ ﾟ ､
〃 ﾉ' ﾍ:{ ヽ. ,′ ,′ { i ﾊ ﾞ､ ヽﾞ .
ノイ ´ {ヽ ,' { / ! ,ﾑ=}=ﾘ-i､ ﾟ， i､ﾞ，
／´ .{ i ! ,ﾟ _ ,ィ=/＝!‐- , イ .,'__ハﾄ. ! i :!ヾi
ヾj! , ∧ ,ィ" ハ!＿ !_ ,ｨ 〃 ﾉノｨﾁらミlﾊ :} l ; ﾘ これは……。
} ,{ ,' ∨， l { ,ｨﾃ芸ﾐ/ !' ／´ （__¨ﾘ ″ﾘ ﾉ;j! /j! ′
/／ l ハ ∨，! i､!《 {__¨ﾘ′ﾉ´ ｀¨´ ﾞ ' }'Ⅵ/i !
. /´ ﾟ.! ,} ,､ }∧ヾ ､ヾ､"｀¨´ ノｲ/ﾉ'/
. ／ 乂〃 //∧ヾ.ﾐ､ヽ ,{ _ノ , 〃
, ／ //∧ヾ/ヽﾆ､ U _ _ィﾆ二.イ／､
__ ．イ /// ∨'´¨,ｲ/ヽ. ｰ’´ ／イ///,'ヽ
∠'// .／/〉､//＞ ´ ヘ////////ﾟ，
｀′ ／///! ＼////＞ - イ７ ∨.... ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
／/////{ ヽ〃//CV/Ｏ､ ﾊ/. ┃ 明らかに首吊りを模した人形だった。
．＜//////∧ ｀ー - 二￣￣ ´ / V ┃ そのグロテスクな光景に、俺もできない子も声を失う。
／///////////∧ ｀ ｰ _ﾉ ┗━━━━━━━━━━───－－－
.
＿＿
／..::::::::::::::..＼
これは、昨夜の僕の懺悔に対する. ／..:::::::::::::::::::::::::.＼
答えと受け取っていいんですね？ ／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／
,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､
ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....ヽ
.
||
||,. - ､
_.ノ !
/ _,､ ,.j'´）
/ ｲ ｿ
i ,ゝ
l 〈
.ｌ 丶.
l ヽ.
ｌ , ﾍ!
l ヽ.
.
γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| おーい、朝飯できたおー。 ＞
ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 台所からやる夫の呼ぶ声がする。
┗━━━━━━━━━━───－－－
／￣￣＼
／ _,ノ ｀⌒
｜ .（ ○）（○）
. ｜ U （___人__）
| ﾉ
.| |
人､ |
,ｲ:. ﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7
／..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: く'、
. ｛ :::::::::::::::::::::.ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ､_
'| ::::::::::::::::::::::..｀、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ
'| ::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::ゝ
ﾄ､:::/ ／￣｀` ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::.ヽ
`,ﾍ ´:::::::::::::::::. ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::_,rｰ'､
}:,∨ :::::::::::::::::: ﾄ､:::::::::::::::::::::::::＞＜￣＼::..＼ ┏━━━━━━━━━━━━━───－－－
. }:::∨::::::::::::::::､-''ﾞ~￣￣￣￣:::::::::...＼ ム:::::ヽ ┃ そちらに振り向くできない子。
l::::∨ :::: ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.､／...:::::::::ヽ} ┃
{::::::＼,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／"￣:::::::::::::::::::::::::ﾉ. ┃ 人形を呆然と見上げる俺。
┗━━━━━━━───－－－
.
, -‐ ´￣｀ ‐- .
,. ‐´ ｀ヽ､
／: : : : : : : : : : : : : : : : : 'ﾊ
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ
./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
.ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .}
ｉ : : : : : : : : : : : : : : : ､. : : : : ＿ /
,.-'´￣￣｀''' : : : : : : : : : : : ｀￣ ￣｀'ヽ'
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ,
/: : : : : , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ
,ｉ: : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、: : : : ﾊ
／´: : : : : : }: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : ﾊ
/: : : : : : : : ｉ': : : : : : : 〃: : : : : : : : : : : : ヽ､: : : ｉ､
/': : : : : : : ｉ: : : : : : : '": : : : : : : : : : : : : ┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
/ : : : : : : ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ┃ 床を見つめ、
ノ' : : : : : : ／ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : ┃ 怒りに立ち尽くすできる夫。
┗━━━━━━━━━━───－－－
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━───－－－
┃ 冬の休暇は始まったばかりだ。
┗━━━━━━━━━━───－－－
－－－ ─ ─ ─ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝ ＝
.
- 関連記事
-
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第■日 あとがき (2021/01/29)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです エピローグ 遥かな声 (2021/01/29)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第七日 架空の国 (2021/01/29)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第六日 雑な結末 (2021/01/28)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第六日 愛の能力 (2021/01/28)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第五日 歪んだ扉 (2021/01/27)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第五日 対面の心 (2021/01/27)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第四日 君の場所 (2021/01/27)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第四日 遠い季節 (2021/01/27)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第三日 赤い爪痕 (2021/01/26)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第三日 隣の寓話 (2021/01/26)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第二日 親と子供 (2021/01/26)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第二日 冬の幽霊 (2021/01/26)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第一日 強風の晩 (2021/01/26)
- やる夫達は冬休みを松籟館で過ごすようです 第一日 車窓の海 (2021/01/26)
スポンサーサイト
